はじめに:全部「過去形」で済ませていませんか?
英語で「〜しました」と言いたいとき、つい何でも過去形で済ませてしまいがちです。
しかし、過去形と現在完了を使い分けると、「ただの過去の事実」「今につながっている経験・結果・継続」をはっきり区別して伝えられるようになります。
この記事では、この2つの違いを、中学英文法レベルのイメージとビジネスでもそのまま使える例文と一緒に整理します。
過去形「その時点で完結した出来事」
過去形(worked / visited / finished など)は、「ある過去の時点で起こって、もう今とは切り離された出来事」というイメージです。
「いつのことか」がハッキリしている出来事・ストーリーを語るときに使います。
- I finished the report yesterday.
昨日、そのレポートを終えました。 - We had a meeting with the client last week.
先週、クライアントと打ち合わせをしました。 - I joined this company in 2020.
私は2020年にこの会社に入社しました。
- 「昨日・先週・2020年に」のように、明確な過去の時点を言うとき
- 「そのとき何が起きたか」をストーリーとして説明するとき
- 今とのつながりよりも、「過去にそうだった」という事実を言いたいとき
現在完了「過去と今がつながっている」
現在完了(have + 過去分詞:have finished / have visited など)は、「過去に起きたことが、今の状態や今の自分につながっている」というイメージです。
中学英文法では「経験・完了・結果・継続」の4つの用法で習いますが、どれも「今と関係があるか」がポイントです。
- I have finished the report.
レポートはもう終えています(今もう完成した状態)。 - We have visited their office several times.
私たちはこれまでに何度か先方のオフィスを訪問しています(今までの経験)。 - I have worked here for five years.
私はここで5年間働いています(今も働いている)。
- 「もう終わっていて、今はその状態だ」と言いたいとき(完了・結果)
- 「これまでに〜したことがある」と経験を話すとき
- 「ずっと〜している」を今までの継続として言いたいとき
過去形 vs 現在完了:ニュアンスの違い
同じ動詞でも、過去形と現在完了でフォーカスが変わります。
- I finished the report yesterday.
昨日レポートを終えました(「昨日」という過去の事実にフォーカス)。 - I have finished the report.
レポートはもう終えています(「今もう終わっている状態」にフォーカス)。
- We visited Osaka last year.
昨年大阪を訪れました(去年の出来事としての大阪訪問)。 - We have visited Osaka many times.
私たちは大阪を何度も訪れたことがあります(これまでの経験)。
- I worked in Nagoya for two years.
名古屋で2年間働いていました(今はもう働いていない)。 - I have worked in Nagoya for two years.
名古屋で2年間働いています(今もその状態が続いている)。
ざっくり言うと、
「過去のある点・期間に視点がある」→ 過去形、「今の自分・今の状態につながっている」→ 現在完了 というイメージです。
中学英文法で押さえる現在完了の3パターン
ここでは、特によく使う3パターンに絞って整理します。
- I have been to London three times.
ロンドンに3回行ったことがあります。 - Have you ever worked abroad?
海外で働いたことはありますか。
キーワード:ever / never / before / once / twice / many times など。
- I have just finished the task.
ちょうどそのタスクを終えたところです。 - We have already sent the invoice.
すでに請求書を送付済みです。
キーワード:just / already / yet(疑問文・否定文)など。
- I have worked here for ten years.
ここで10年間ずっと働いています。 - She has lived in Tokyo since 2015.
彼女は2015年からずっと東京に住んでいます。
キーワード:for(〜の間)/ since(〜以来)/ over the last few years など。
ミニ練習:どっちを選ぶ?
日本語を、過去形か現在完了かを意識して英訳してみてください。
- 昨日レポートを終えました。
- レポートはもう終えました(今は終わっています)。
- 私はこの会社で5年間働きました(今はもうやめています)。
- 私はこの会社で5年間働いています(今も働いています)。
- これまでに3回、その会社を訪問したことがあります。
- 去年、その会社を訪問しました。
例:
- I finished the report yesterday.
- I have finished the report.
- I worked for this company for five years.
- I have worked for this company for five years.
- I have visited that company three times.
- I visited that company last year.
使い分けのコツ:まず「今との関係」を考える
迷ったときは、この2ステップだけ意識すると判断しやすくなります。
- 「いつの話か」が大事?(昨日・去年など、過去の時点がポイント)
→ 過去形を優先して考える。 - 「今どうなっているか」「これまでどうだったか」が大事?
→ 現在完了を優先して考える。
メールや会議で「〜しました」と言う前に、「今とのつながりを強調したいか?」を一瞬だけ考えるだけで、過去形と現在完了の使い分けがぐっと自然になります。